スタッフブログ

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★定期点検★圧空真空成形機

コラム

    定期点検おすすめコラム。今回は圧空真空成形機です。
    裁断のトーコーが作る成形機。独自開発のドラゴンヒーターを搭載した、ハイスペックながらトーコーならではの高剛性を備えたタフな機種です。

    もちろん裁断機と同じく、日常的な点検作業が大事にはなってきますが、こちらの機種はメーカーとして「ここは見て欲しいな」と思う箇所が多いのが難点。日課にしてもらうには無理がありますので、特に重要なポイントに絞ってご紹介したいと思います。

    なお、成形関連のオペレーター様におかれましては、機械を熟知された方が多いと思われますので、部分的なショットと簡素な説明といたします。
    詳しくわからない・もう少し知りたいという方は、遠慮なく弊社窓口へお問い合わせくださいますよう、お願いいたします。

     

    定期点検:裁断機シリーズはコチラ

    🔳SHDC編:★定期点検★自動油圧裁断機:SHDCタイプ

    🔳SFDC編:★定期点検★自動油圧裁断機:SFDCタイプ

    🔳HDC編:★定期点検★圧盤前後移動式裁断機:HDCタイプ

     

    稼働前点検(毎日)確認してほしい箇所

    ①水冷ホース類の点検

     

    ②真空のエアホースの確認

    ホースにキズや汚れがないか、裂けたりしていないか

    継ぎ目部分からの滲み、空気漏れも

     

    ③ヒーター温調器の動作及び昇温の確認

    緑の異常ボタンを押すと上記画面にてエラー表示

    更に、黄色の断線確認ボタンを押すと、上記画面にて短絡・断線箇所の有無の表示
    ここで短絡・断線が出ていれば、トーコーまでご連絡ください。
    ◎断線・・・物理的に線が切れている可能性あり
    ◎短絡・・・温度制御不能状態。温度が上昇し続ける。この場合SSRの交換の必要あり

    ※ただし、上記表示画面はドラゴンヒーター搭載機のみの仕様です。
    セラミックヒーター等、他ヒーターの仕様機にはついていません。

    ➃チェーンレールの油が適量かの確認

    油が足りていないと、焼き付きの原因になってしまう可能性も
    十分に油が入っている状態から、減少が見られない場合はチェーンへの供給量が不十分。

     

    定期的に確認してほしい箇所

    ①トグルの各部分にニップルのグリスアップ

    スムーズな動きの為にも、グリスは重要です

    ②循環冷却装置の温度が適正になっているかの確認

    ③水冷板、シャッター、チェーンレールに水が流れているかの確認

    サイトグラスを使用し、OUT側で水が流れているかの確認

    ※サイトグラスはついていない機種もあります。
    その場合は次の対処で代用願います。

    水配管用ターミナルを直接触って、温度の確認をする

     

    ③真空のエアー量が規定量であるか

    一次側レギュレータが元の設定値からどれほど変わっているのか

    ゲージが正常に動作しているかの確認

     

    最後に。

    かなり厳選した内容で、基本中の基本ではありますが、この程度であれば日々の稼働時に意識して実施いただけるのではないかと思います。
    成形業界の皆様は、機械より製品の出来栄えを見て、上記に通ずるような不具合を察知できる、熟練の勘と鋭い目線をお持ちでしょう。
    それでも、気づかず使い続けて大事に至る前に故障を発見できることで、無駄な修理費用や製品ロスを抑えることにも役立つかと思います。
    また、上記の中でも、ヒーター画面やサイトグラスなど新機種で普及している仕様も多くなり、複雑な構造の中でも一目瞭然に異常を感知できる装備が増えてきております。
    簡単な操作方法に加えて、メンテナンスの単純化に取り組むこともメーカーとしての使命と考えております。
    今後も機械性能のレベルアップを目指すとともに、上記装備についても後付け可能ですので、ご興味ございましたらトーコーまでご相談くださいますようお願い申し上げます。