TOKOの中身 =製缶=
お待たせしております。
前回予告しておりました、トーコーの全容解明シリーズ第1弾「製缶編」をお送りします。
製缶ってなんじゃそら???って人は、さすがにご覧になっていませんか?
今回はTOKO製缶部のエース”にーやん”が、日々の製缶業務についてしっかりご説明させていただきます!
張り切っていきますので、みんな着いてきてね!
製缶工場誕生
まずはトーコーの製缶工場誕生についてお話します。
製缶工場が新設されたのは2019年1月。元々は小物の溶接等は社内で行っていましたが、本体など大型な加工品は外注に頼っていました。
一時、信頼している製缶業者さんの仕事が立て込み、納期が遅れてしまう事態が発生。こんなことが頻発しては困る!ということで社内で協議を重ね、社内製作を検討。
幸い、社内に技術者がおり、設備さえ整えばすぐ稼働できる状態でしたので、急ピッチで工場施工の動きが本格的に進んでいったというわけです。
このようにして始まった製缶業務の内製化。
これにより、納期短縮はもちろん、品質の確保、コストカットも同時に実現できました。
特徴①クレーン設備の充実
こうしてできた製缶工場。あまりよそでは見ない設備がチラホラあるのでご紹介します。
まずは、クレーン。
天井クレーンとは別に、片脚クレーンがついています。
しかも15トン!!製缶工場単独でのクレーンにしては珍しいサイズですので、大型物件もラクラク吊れます。
これが導入される前は、箱物の底辺を溶接する際、傾けるための治具を用いていました。
片脚クレーンによって、傾けることも角度を変えることも容易になり、吊ったままで他の作業も並行できる。
作業効率も上がり、また視界よく作業できるので品質向上にも貢献しています。
もちろんクレーンのフックには絶縁フックを使用しており,感電事故および漏電事故が起きないよう対策して運用しております。
特徴②歪取り機【スフィンクス】
次は歪み取り機のご紹介です。
当たり前ですが溶接前の下準備はとても重要です。熱を加え、その後冷えるためにできる鉄板の歪み。溶接加工にはどうしても避けることのできない物質変化です。
とはいえ、製作品が歪んでいたりすると後の工程で支障が出たり、見栄えも悪くなります。
トーコーでは溶接後の変質も計算し、あらかじめ材料の前処理をすることで仕上がりの均衡を保つ工夫をしています。
そこで登場するのがコチラ。
この機械、実はトーコーで自作した機械です。
実際の作業者のニーズに合わせた仕様を聞き取り、設計し、製作しました。
門型で長尺対応もできるサイズに。ストロークの長いものも余裕ですし、クレーンが近くにあるので作業性も格段に上がります。
動き自体は単純で、プレスで板をフラットにする上下運動。
ただし、自作するからには、こだわりの部分を少しだけ。
通常の歪取り機はテーブルの前後の移動のみかと思います。
スフィンクスはUFOキャッチャーの動きを模して、前後左右に可変します。
ここにはトーコーの裁断機メーカーとして培ってきた技術を少々。
縦軸の動作は、前後移動式裁断機の機構を採用。
横軸の動作は、トラベリングヘッド裁断機の機構を採用。
トーコーのモノづくりのノウハウを集結した自作機。
社内設備としても役立っています。
まとめ
製缶工場についていかがだったでしょうか?
私自身も、普段自分が従事している業務や、設備に関して改めて見直すきっかけにもなりました。
トーコーのモノづくりの始まりと言っても過言ではない、1次工程の製缶。
製缶工場としては歴史も浅い部署ですが、これからも日々努力しレベルの高いモノづくりに精進したいと思います。
トーコーの機械の溶接面を見て、「にーやんが溶接したんだな。丁寧な仕事してるな。」そう思ってくれると、とっても喜びます!!